私が行っている診断法の中で重要な位置を占める短足テスト・短腕テストについて概説します。
●内的自然の叡智
人間の生命は大脳知とは次元の異なる先天的知性を持っており、それは恒常性維持機能を始めとする生のさまざまな内的営みの中枢を司る一方、刻一刻と私たちの心身に外界から加えられる刺激や影響の是非を瞬時に判断して必要な対応を行っています。いわゆる自然本能と呼ばれるはたらきです。
この内的自然の叡智は、何が生命をよろこばせ、何が生命を苦しめるかを現代の科学や医学など足元にも及ばない次元で知っており、優れた治療家はその智慧の源泉にアクセスすることで患者を治癒に導くために必要な情報を得ているのです。
その情報はさまざまな形で開示されているのですが、自然本能からあまりにも遠ざかってしまった文明人のほとんどは、それを感知することができません。
生命に対する畏敬と感謝に基づいた正しい訓練によって知性と感性を磨き上げ、先天的叡智にチューニングを合わせることができるようになればそれが可能になります。
患者の生命が発する声なき声を聴き分ける方法はたくさんありますが、治療家は自分に合うやり方を見つけてそれに熟達するよう努力を重ねる必要があります。
●短足テスト・短腕テスト・姿勢観察
私が27年以上診断の要としてきた「短足テスト」と「短腕テスト」は、生命のアンバランスや不健康な状態を下肢長差(脚の長さの左右差)や上肢長差(腕の長さの左右差)として検出する自然療法的診断法の1つです。
生命が本質的に健康であれば、手足の長さに左右差はなく、姿勢に歪みも見られません。(四肢や骨格に器質的な問題を持っている場合を除く)
しかし心身が何らかの病的状態に陥ると、手足の長さに左右差が生じ、姿勢に歪みが現れます。
●根本療法と対症療法
つまり上肢長差や下肢長差や姿勢の歪みは生命の内実が不調和であることを象徴的に示しており、結果的にそれらを消失させるような治療を根本療法と呼ぶことができます。
内的な自然治癒力を喚起する刺激に対して、生命は上肢長差と下肢長差と姿勢の歪みを消失させるという反応によってよろこびを表します。その結果、内的自然治癒力が本来のポテンシャルを発揮し始め、心身の苦痛や病的症状が癒されてゆきます。
しかし治療によって痛みや不快な症状が消えたとしても、手足の長さの左右差や姿勢の歪みが解消されていなければ、本当の意味で治癒したとは言えません。
もし治療前よりも上肢長差・下肢長差・姿勢の歪みが増大しているならば、症状が改善しているとしても治療によって健康はより損なわれ、病理が深まった可能性があります。これは対症療法を行った場合によく見られる状態です。
生命全体のアンバランスや不調和を回復させることなく症状のみを取り除く、あるいは感じなくさせる、または症状を別の部位や別の症状へ移し替えることを医療とか治療と呼んでいるのが人間世界の現状です。
●本当の治癒・真の治療
本当の治癒とは、心身の調和が回復することによって発動する自らの内的自然治癒力が病を癒すことであり、真の治療とはそのきっかけを与えることなのです。
ですから鍼やアジャストやレメディが病気を治すわけではありません。それらは単に治癒のきっかけを与えているだけなのです。
●最も悪影響を与える放射性物質の同定
放射性物質の体内蓄積は内部被曝の直接的原因になるとても危険な状態です。内部被曝はガンを始めとするありとあらゆる病気の発病を促し、先天性疾患、奇形、病弱者などを大量に生み出すことがチェルノブイリ原発事故後27年を経て明らかになってきています。
これを解毒浄化することが今後数百年間の日本人の健康にとって、最も重要な治療や養生のポイントになることは言うまでもありません。
放射性物質の内部被曝によって引き起こされた病症を治療するためには、その個人がどの核種によって最も大きな悪影響を受けているのかを突き止めなければなりません。
フクシマの原発事故によって環境中に放出された放射性核種は約200種類あると言われており、その中から半減期が長いもの・毒性の強いもの・大量に放出されたもの・罹病性が高いものなどを中心にリストアップしてみたところ、50数種類を数えました。
それらの各々から作られたホメオパシーのレメディを使って、最も悪影響をもたらしている核種の診断と、それによって引き起こされている病症の治療を行うことができます。
次回はその具体的な内容について書いてみたいと思います。
●日本の放射能汚染はチェルノブイリ超え
東京電力株式会社が起こした人類史上最悪の原発事故によって、大量の放射性物質が今この瞬間も大気中と海洋に放出され続けており、積算量は既にチェルノブイリ原発事故のそれをゆうに超えています。
●一億総被曝
このことは日本の全ての国土と近海が放射性物質によって高濃度に汚染され、大気・水・農産物・畜産物・海産物のほとんどが放射性物質を含んでいるために、日本に暮らす全ての人間は何らかの内部被曝を被っているという厳然とした事実を示唆しています。
●低レベルの道徳心がもたらす高レベルの内部被曝
加えて各地で行われている狂気とも呼べる汚染瓦礫焼却や、事故当初の500ベクレル/Kgから下げたとはいえキログラム当たり100ベクレルまでOKという常軌を逸した食品の放射能汚染基準値と、産地偽装・汚染米の希釈ブレンド・計測値の過少申告などの不正行為によってほとんどの日本国民は想像を絶する内部被曝にさらされていることは間違いありません。
●検査値や計測値は氷山の一角
水質検査や食品検査、ホールボディカウンターによる計測、尿検査や血液検査などでわかるのは、それらが精密な検査機器によって(そんなことは滅多にありませんが)正確に行われたと仮定しても、せいぜい放射性ヨードと放射性セシウムの暫定値に過ぎないということを念頭に置かなければなりません。つまり「公表されている放射能の計測値」は、私たちの身体や食品や環境を汚染している数多ある放射性核種のうちのたった数種類の核種の、実際より低く見積もられた数値に過ぎないのです。
また未計測核種の汚染レベルについては、計測された核種の数値から推測しているに過ぎず、実際は何もわかっていないというのが現状です。
原子炉内部には半減期が非常に短いものも含む数百種類の放射性核種が存在していましたが、メルトダウン&メルトスルーによってそのほとんどが外界に放出され、主に呼吸と飲食によって日々私たちの体内に取り込まれています。
加害企業・東京電力は31核種が環境中に拡散したことをこっそりと報告していますので、実際はそれよりはるかに多くの核種が原子炉から放出されたと見てよいでしょう。
したがって私たち日本国の全ての住民は、程度の差はあっても多かれ少なかれ通常は計測していない(ことになっている)プルトニウム239やストロンチウム90などの極めて毒性の強い危険な核種によって今この瞬間も内部被曝を受け続けていることは確実です。
しかもセシウムとヨード以外のどんな核種にどれくらい肉体が汚染されているかを調べる術が一般的には存在しません。
●製薬村と白い巨塔は核マフィアは同じ穴のムジナ
西洋医学や医者が原発事故以前にも増して全く役に立たないばかりか、明らかに内部被曝が引き起こした病を「放射能とは無関係」として検査もせずに断定し、相変わらずお決まりの薬物(毒物)療法フルコースによって迷える患者たちの生命と健康を破壊し続ける死刑執行人の職務遂行に余念がない最悪の状況が続いています。
●自然療法的診断法による内部被曝の検査
Oリングテストで内部被曝を検査する試みが一部の治療家たちによって行われているという話を耳にしましたが、確度や再現性の水準がクリアされていれば被曝の恐怖に怯える人々の救いになると言ってよいでしょう。
いわゆる代替療法や自然療法と呼ばれる非西洋医学の世界には、独自に発達した診断技術が存在します。バイデジタルOリングテストを始め、キネシオロジー、脈診、虹彩診断、顔診断、舌診、腹診、ダウジングなどがよく知られています。
個々の診断法の詳しい内容についてはここでは触れませんが、いずれも人間の五感や第六感と経験的知識を駆使したアナログな診断技術であるという点で一致しています。
人間が先天的に備えもつ本能的直感力をベースに、継続的な努力と経験によって育まれた知性と練磨された感覚が、何億円もする最先端の検査機器をも凌ぐ「治癒に結びつく価値ある診断」をもたらすのです。
フクシマの原発事故による放射性核種の内部被曝に対して私が行っている自然療法の中から、放射性核種の同定と治療法に関する個人的な見解を次回から2回に分けて解説いたします。