インフルエンザ対策 自然療法概論 1

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●季節性インフルエンザの流行

冬らしい寒さが到来して、季節性インフルエンザが本格的に流行してきました。

●放射能による免疫力低下

今シーズンは、東京電力の福島第一原子力発電所が起こした大事故によって日本中が放射性物質で汚染された影響で、国民の免疫力が一様に低下し、インフルエンザを始めとするさまざまな伝染病や感染症が蔓延しています。

このような状況においては予防接種や薬物療法などの対症療法の効果は以前にも増して少なく、また対症療法を行えば行うほど生命は弱体化しさらに免疫力は低下するため、より一層さまざまな病原体に感染しやすくなるという悪循環に巻き込まれてゆきます。

●万能薬は生命力の活性化にあり

過去・現在・未来における最高の健康法は、心身の活力を根本的に活性化する養生であることは間違いありませんが、現在のような悪条件の時こそ基本的な自然療法が大きな力を発揮するのです。

ですから「インフルエンザには~」「マイコプラズマには~」「嘔吐下痢症には~」といった各論に走る前に、基本的な生命力を喚起するケアをしっかり行うことが最も重要であることを忘れないで下さい。


●足し算と引き算

養生や健康法というと、すぐ「何かをすること」だと考える方が多いかもしれません。私たちの多くは、ヨガをするとか、呼吸法をするとか、レメディを飲むとか、鍼を打つとか、整体をするとか、玄米菜食をするとか、さまざまな健康法や治療法を「行うこと」が養生だと考えているわけです。
それは決して間違いではありませんが、そのような「足し算」だけでは、現代人は健康になれません。

過ぎたるは猶及ばざるが如し

という論語の言葉を引くまでもなく、何事も行き過ぎて過剰になればバランスや調和が崩れて行くのは自明のことです。


●健康とは

健康とは陰陽の調和した過不足のない中庸に存在する状態です。

体温や血圧が高過ぎず低過ぎず、性生活・食事・睡眠が過剰過ぎず不足せず、怒り過ぎず喜び過ぎず、貪欲過ぎず無欲過ぎず、働き過ぎず怠け過ぎず、呼吸や血流が速すぎず遅すぎず......あらゆる要素が程よく調和した状態は理想的な健康を指し示します。

このような視点で健康とは何か、病気とは何か、という基本的認識を見直してゆく必要があります。


つづく