4/20に福島県庁で会見を行った市民団体「母乳調査・母子支援ネットワーク」の調査報告によると、3/24~30にかけて茨城・千葉の母親の母乳に放射能汚染があることが初めて明らかになっていましたが、昨日厚労省研究班が発表した8県(宮城・山形・福島・茨城・群馬・栃木・千葉・高知)の女性108人の母乳に関する調査結果では、福島に住む7人から「微量」のセシウムが検出されたとのことです。
母乳には国の安全基準値がありませんが、今回検出された最高値が13.1ベクレルで牛乳・乳製品の基準値200ベクレル/kgに比べて低く、「母親や乳児の健康に影響はない」としています。
厚労省が最初の母乳調査を行ったのは、「母乳調査・母子支援ネットワーク」の調査結果が公表された4/20の後、原発事故が始まってから6週間も過ぎた4/24~28という反応の鈍さを露呈しています。
このことについては、半減期の短い放射性ヨウ素の検出量が少なくなるのを待って母乳調査をしようとしていたところが、市民団体の発表に驚き、慌てて調査を行ったのが真相だと言われています。
「母乳調査・母子支援ネットワーク」の調査では最高で36.3ベクレルのヨウ素131が検出されていました。ところが厚労省の調査は原発事故が始まってから6週間も経ってから実施されたにも関わらず、福島・千葉・茨城の7人の母乳から2.2~8.0ベクレルのヨウ素131が検出されています。
これは逆算すれば3/15頃は100ベクレルを超える数値だった可能性を意味します。
胎児・新生児・乳児は細胞分裂が盛んであるため大人に比べて放射線に対する感受性が3~10倍高く、ガンの発症率も高くなることがわかっています。
細胞分裂が盛んな時期に放射線を浴びるとDNAに傷がつきます。細胞はDNAを修復するためにDNAの合成を中止します。DNAの合成を中止して修復して、中止してまた修復して、を繰り返す中で修復ミスが起きる可能性が高くなります。
DNAの修復ミスはガンの発生につながります。
細胞分裂が盛んな胎児や乳幼児ほど放射線被曝の影響はとても大きいため、たとえわずかな放射能であっても安全であるとは言えません。
世界一緩い日本の「基準値」が保証するのは「安全」ではなく「危険」であることを認識する必要があります。
チェルノブイリ原発事故後、小児甲状腺ガンの発症が10年後をピークに増大したことはよく知られていますが、小頭症やIQ低下、生涯ガンリスクの増大などが指摘されていることは意外に知られていません。
旧ソ連ではチェルノブイリ原発事故後10年を過ぎると甲状腺ガン以外のガンを含む全体のガン発生率は通常の10倍以上になり、それは25年経った現在も続いているそうです。
チェルノブイリ原発から70kmの距離にあるナロジチ地区における2008年の児童1000人あたりのガン罹病率は12.3人、つまり100人に1人以上の子供が何らかのガンにかかっていることになります。
これはかなり異常な数値です。
また、チェルノブイリ原発事故から2年経った1988年のナロジチ地区における子供の呼吸器疾患率は1000人あたり116人だったのが2008年には603.6人に増加しています。これは放射線被曝によって免疫力が低下したことが原因だと考えられています。
放射性セシウムは心臓に最も濃縮され、心臓のミトコンドリアの機能を破壊するため、子供だけでなく大人の心臓疾患が増えているそうです。
チェルノブイリ原発事故当時幼児や胎児だった人たちが現在生殖の時期に達していますが、不妊や流産が深刻な問題になっているそうです。
このようにチェルノブイリ原発事故から25年が経過して、放射線被曝による健康障害は減少するどころか全体としてはむしろ悪化していることが明らかになっています。
旧ソ連の被曝地域がたどった道のりは、これから日本がたどる道でもあることを考えると、暗澹たる気持ちにならざるをえません。
母乳の放射能汚染が再度表面化したことは、その結果起こると予想される「母乳は危険、粉ミルクは安全」というキャンペーンへの導水路であることは明白です。
母乳に含まれる微量な栄養成分はもとより、個々の母親に存在する生命の「氣」が入っていない粉ミルクは赤ちゃんの非常食にはなり得ても母乳にとって代わることは原理的に不可能です。
そもそも母乳は母体の血液が変化したものですが、体内の有害物質を濾過する浄化システムを通して造られるため、乳児には環境汚染が波及しにくくなっています。
その母乳に今回13.1ベクレル/kgもの放射性セシウムが計測されたということは、大気や水、食料などが想像以上に汚染されているという証拠です。
しかも例によってプルトニウムを始めとする他の核種の計測値については公表されていません。
(補償問題が恐ろしくて発表できないのでしょう)
この状態で母乳による授乳を放棄して人工乳を奨励するとするならば、母親が重大な放射能汚染地域から避難をせず、外出時にマスクもせず、放射能に汚染された水や食料の摂取をやめない状況を放置することを意味するだけでなく、母親と一緒にいる乳児や他の子供たちも同様の環境にさらされ続けることを肯定することになりますので全く賛成できません。
母乳1kgあたり200ベクレルという「基準値」がいかに常軌を逸したものであるか、よく考えてみて下さい。
本来母乳には1ベクレルの放射能も含まれてはいないのです。
それがなぜ「非常時」だからといって200ベクレル/kgもの放射能汚染が許されるのでしょうか?
200ベクレル/kg以下であれば放射能に汚染された母乳を飲んでも乳児は健康に問題なく成長するという根拠をIAEA(国際原子力機関)やICRP(国際放射線防護委員会)などの、人命よりも原発推進を優先している非人道的機関ではない真っ当な研究機関が発表したデータで説明できるというのでしょうか。
母乳から放射能が検出された場合は検査値が正常値、つまり0ベクレルになるまで一時的に授乳を中断する措置は必要だと考えられますが、母親が放射性物質を体内に取り込まないよう最大限の努力をすることと、既に体内に吸収した放射性物質を浄化することが最も推進すべき対処だと考えられます。
また、父親を始めとする家族、地域共同体、行政は「避曝」する母親を全力でサポートするべきではないでしょうか。
ホメオパシーやバイオケミカル療法、フラワーエッセンス、クレイには放射性物質や有害な放射線から生体を防御し、体内に取り込んだ放射性物質を排除する生命本来の働きを活性化する作用がありますので、多くの被曝者に用いられることを願っています。
下山田吉成
母乳には国の安全基準値がありませんが、今回検出された最高値が13.1ベクレルで牛乳・乳製品の基準値200ベクレル/kgに比べて低く、「母親や乳児の健康に影響はない」としています。
厚労省が最初の母乳調査を行ったのは、「母乳調査・母子支援ネットワーク」の調査結果が公表された4/20の後、原発事故が始まってから6週間も過ぎた4/24~28という反応の鈍さを露呈しています。
このことについては、半減期の短い放射性ヨウ素の検出量が少なくなるのを待って母乳調査をしようとしていたところが、市民団体の発表に驚き、慌てて調査を行ったのが真相だと言われています。
「母乳調査・母子支援ネットワーク」の調査では最高で36.3ベクレルのヨウ素131が検出されていました。ところが厚労省の調査は原発事故が始まってから6週間も経ってから実施されたにも関わらず、福島・千葉・茨城の7人の母乳から2.2~8.0ベクレルのヨウ素131が検出されています。
これは逆算すれば3/15頃は100ベクレルを超える数値だった可能性を意味します。
胎児・新生児・乳児は細胞分裂が盛んであるため大人に比べて放射線に対する感受性が3~10倍高く、ガンの発症率も高くなることがわかっています。
細胞分裂が盛んな時期に放射線を浴びるとDNAに傷がつきます。細胞はDNAを修復するためにDNAの合成を中止します。DNAの合成を中止して修復して、中止してまた修復して、を繰り返す中で修復ミスが起きる可能性が高くなります。
DNAの修復ミスはガンの発生につながります。
細胞分裂が盛んな胎児や乳幼児ほど放射線被曝の影響はとても大きいため、たとえわずかな放射能であっても安全であるとは言えません。
世界一緩い日本の「基準値」が保証するのは「安全」ではなく「危険」であることを認識する必要があります。
チェルノブイリ原発事故後、小児甲状腺ガンの発症が10年後をピークに増大したことはよく知られていますが、小頭症やIQ低下、生涯ガンリスクの増大などが指摘されていることは意外に知られていません。
旧ソ連ではチェルノブイリ原発事故後10年を過ぎると甲状腺ガン以外のガンを含む全体のガン発生率は通常の10倍以上になり、それは25年経った現在も続いているそうです。
チェルノブイリ原発から70kmの距離にあるナロジチ地区における2008年の児童1000人あたりのガン罹病率は12.3人、つまり100人に1人以上の子供が何らかのガンにかかっていることになります。
これはかなり異常な数値です。
また、チェルノブイリ原発事故から2年経った1988年のナロジチ地区における子供の呼吸器疾患率は1000人あたり116人だったのが2008年には603.6人に増加しています。これは放射線被曝によって免疫力が低下したことが原因だと考えられています。
放射性セシウムは心臓に最も濃縮され、心臓のミトコンドリアの機能を破壊するため、子供だけでなく大人の心臓疾患が増えているそうです。
チェルノブイリ原発事故当時幼児や胎児だった人たちが現在生殖の時期に達していますが、不妊や流産が深刻な問題になっているそうです。
このようにチェルノブイリ原発事故から25年が経過して、放射線被曝による健康障害は減少するどころか全体としてはむしろ悪化していることが明らかになっています。
旧ソ連の被曝地域がたどった道のりは、これから日本がたどる道でもあることを考えると、暗澹たる気持ちにならざるをえません。
母乳の放射能汚染が再度表面化したことは、その結果起こると予想される「母乳は危険、粉ミルクは安全」というキャンペーンへの導水路であることは明白です。
母乳に含まれる微量な栄養成分はもとより、個々の母親に存在する生命の「氣」が入っていない粉ミルクは赤ちゃんの非常食にはなり得ても母乳にとって代わることは原理的に不可能です。
そもそも母乳は母体の血液が変化したものですが、体内の有害物質を濾過する浄化システムを通して造られるため、乳児には環境汚染が波及しにくくなっています。
その母乳に今回13.1ベクレル/kgもの放射性セシウムが計測されたということは、大気や水、食料などが想像以上に汚染されているという証拠です。
しかも例によってプルトニウムを始めとする他の核種の計測値については公表されていません。
(補償問題が恐ろしくて発表できないのでしょう)
この状態で母乳による授乳を放棄して人工乳を奨励するとするならば、母親が重大な放射能汚染地域から避難をせず、外出時にマスクもせず、放射能に汚染された水や食料の摂取をやめない状況を放置することを意味するだけでなく、母親と一緒にいる乳児や他の子供たちも同様の環境にさらされ続けることを肯定することになりますので全く賛成できません。
母乳1kgあたり200ベクレルという「基準値」がいかに常軌を逸したものであるか、よく考えてみて下さい。
本来母乳には1ベクレルの放射能も含まれてはいないのです。
それがなぜ「非常時」だからといって200ベクレル/kgもの放射能汚染が許されるのでしょうか?
200ベクレル/kg以下であれば放射能に汚染された母乳を飲んでも乳児は健康に問題なく成長するという根拠をIAEA(国際原子力機関)やICRP(国際放射線防護委員会)などの、人命よりも原発推進を優先している非人道的機関ではない真っ当な研究機関が発表したデータで説明できるというのでしょうか。
母乳から放射能が検出された場合は検査値が正常値、つまり0ベクレルになるまで一時的に授乳を中断する措置は必要だと考えられますが、母親が放射性物質を体内に取り込まないよう最大限の努力をすることと、既に体内に吸収した放射性物質を浄化することが最も推進すべき対処だと考えられます。
また、父親を始めとする家族、地域共同体、行政は「避曝」する母親を全力でサポートするべきではないでしょうか。
ホメオパシーやバイオケミカル療法、フラワーエッセンス、クレイには放射性物質や有害な放射線から生体を防御し、体内に取り込んだ放射性物質を排除する生命本来の働きを活性化する作用がありますので、多くの被曝者に用いられることを願っています。
下山田吉成
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