手作り: 2014年5月アーカイブ

岡山市建部町にある自宅の近所に借りている畑(元々は棚田)に野蒜(ノビル)が群生していて、今年も豊かな恵みを我が家にもたらしています。

 



学名 Allium macrostemon

小さな球根のような珠芽(むかご)を散布するほか、分球でも繁殖するのでどんどん増えてゆきますが、そのままだと過密に密生してひとつひとつが大きく育ちませんので間引きを兼ねて採集することが個々の良い生育バランスを保つと考えられます。

古事記に応神天皇の歌として、

いざ子ども 野蒜摘みに 蒜摘みに

があり、記紀の東征神話においては、白鹿に化けた地の神をヤマトタケルが蒜で打ち殺すエピソードがありますが、これもノビルである可能性が高いと言われています。

http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%93%E3%83%AB


野蒜の食べ方としては、

生の鱗茎に味噌をつけて食べると酒の肴に最高です。

鱗茎と茎葉を細かく刻んで味噌を入れてすり鉢で擦った物は辛さがまろやかになって美味しいです。

ヌタに酢味噌をかけて食べます。

ニラの代わりにノビルを刻んでギョウザの具に入れます。

天ぷら。

酢醤油漬け。

味噌漬け

薬味にする使い方。
茎葉を細かく刻んでネギの代わりに納豆やラーメンやうどん、そば、みそ汁に入れると美味です。

肉の煮込み料理の臭み消しにも良いでしょう。

http://mblog.excite.co.jp/user/stmtk/entry/detail/?id=10496597


野蒜には素晴らしい薬効があります。
民間療法では下記のような疾患に対する効能が経験的に知られています。


胃ガン

咽喉痛

肩こり

気管支炎

切り傷

月経不順

下痢

五十肩

子宮出血

食欲不振

疔癰

打撲

毒虫の刺傷

肺壊疽

肺膿瘍

百日咳

扁桃炎

やけど


内科的疾病には鱗茎の生食または黒焼きの内服を行い、外科あるいは皮膚科的問題には鱗茎をつぶして塗布するか鱗茎の黒焼き末をヒマシ油で練って塗布する場合が多いようです。


鱗茎は秋~冬に採集し、乾燥後、黒焼きにします。


http://www.google.com/gwt/x?gl=JP&hl=ja-JP&u=http://www.naoru.com/nobiru.htm&client=ms-kddi-gws-jp&source=sg&q=%E9%87%8E%E8%92%9C+%E9%BB%92%E7%84%BC%E3%81%8D


野蒜を原材料にしたレメディ、Allium macrostemonや野蒜の黒焼きのレメディCarb-vegetabilisの登場が待たれるところです。

日本の自然界、八百万の神々は私たちヒノモトの青人草に必要な癒しのハーブをあらかじめ用意して下さっています。

野蒜もそんな八百万神の一柱ではないでしょうか。


(了)

2014年5月

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