自然食あるいは野生食

人間の大人には平均32本の歯が生えている。
このうち4本が犬歯つまり肉食用の歯で残り28本は穀物や果物や野菜を食べる歯である。

人間は数百万年にわたる進化の結果このような歯の構成を持つようになったのだ。
歯の構成内容から考えて、人間の食生活は8分の7が穀菜食、8分の1が肉食であることが望ましい。


我が家の庭や田畑には食べられる植物が何種類も自生している。

土筆(つくし)、スギナ、ヨモギ、ヤブガラシ、セリ、ミゾソバ、ミツバ、アシタバ、ユキノシタ......

これらは風味が良く、おひたしや汁の実、天ぷらなどにして食することができる。(ツクシは佃煮、スギナはふりかけが秀逸)

アシタバとミツバは7年前に苗を移植したところ、その後も定着している。

赤目自然農塾に3年間通い、稲作についてはそれなりに学んだつもりだったが、当時野菜はあまり重視しておらずきちんと学ばなかったため未だに失敗が多い。

野菜が採れない時に食べられる野草は貴重な食料となる。

水田の畦に生えている野蒜(のびる)も美味である。球根は味噌をつけて生食し、茎葉は刻んで薬味にする。

子供の頃は川や沼や用水路でザリガニやドジョウ・フナ・ナマズ・ウナギ・鮎・ウグイ・ブラックバスを捕って食べた。
 
実家の近くに沢ガニがいて、漆かぶれになった時につぶして湿布された記憶がある。
赤目では沢ガニをフライにしてたくさん食べた。(乱獲と噂された)。

大原に引っ越してきてすぐに近所の塩田川に魚影を観じ、さっそく祖父直伝の「冷やし針」なる原始的な仕掛けをしてみたところ予想通りウナギがかかって狂喜したのもつかの間、たくさん捕まえてどう調理しても洗剤のような悪臭がとれず、「奪われし未来」を読んで納得した。以来「冷やし針」は封印している。

自然農の田畑には年々生き物の影が濃くなってきた。
水田にはドジョウ、ザリガニ、カワニナ、トノサマガエル、アカガエル、アオガエル、シラサギ、アオサギ、スズメ、カラス、ツバメ、セグロセキレイ、ムクドリ、キジ、タヌキ、野ウサギなどをよく見かける。
スズメ、キジ、野ウサギ、タヌキは秋になるとこぞって稲を食い荒らすのでその期間は出入り禁止にしたいが聞いてくれそうもない。
彼らにとって我が家の水田は絶好の餌場なのだ。

いつか技を磨いて彼らを捕獲し、スズメの丸焼きやキジ鍋、ウサギ汁、タヌキ汁などを食したいものである。
今はまだ鳥獣を捕食できるほど農地の生物相が豊饒ではないので、秋にイナゴを食べる程度で我慢している。

友人のEさんはゴキブリを炒めて食べたり青虫や蚊を生食したそうだが、私はまだそのレベルには到達していない。
以前ある食養の講習会で「ガンになったらミミズとナメクジを食べれば治る」という講義を受けたことがあるが、いつかもしガンになったら試してみよう。うちの畑には立派な奴がたくさんいるので薬代は「ただ」だ。

先日は畑で草刈りをしている最中にアシナガバチの巣を見つけ、親蜂が見当たらなかったので幼虫と蛹(さなぎ)を食べた。甘くてコクのある珍味だった。

最近我が家の玄関のすぐ外にスズメバチが巣を作り始めたので、近々撤去する予定である。
女王蜂はアルコール漬けにしてゆくゆくはレメディに、蜂の子は酒の肴に、巣は生薬に.........自然には一切無駄がない。

以前休耕田を草刈り機で刈り払っていたところ、知らずに誤ってマムシを切り殺してしまったことがある。もったいないので皮を剥いで焼いて食べた。醤油をつけて食べると絶品である。

今年の正月に長南町に住む「大将」と呼ばれている縄文系の先達から、近くの猟師が撃ったという鹿肉をもらい焼き肉を堪能した。とても美味かった。こういう肉なら時々食べても良いと思った。

美味い動物性タンパクは数あれど、私が食べた最高の肉は他ならぬ妻の肉である。
もちろんカニバリズムではない。妻はまだ生きている。

彼女が2人の子供を出産した際に生じた胎盤が今までに食べた肉の中で最も美味であった。
胎盤は巨大なレバーのようなホルモン系の食材で、煮たり焼いたり炒めたりスープにしたりして食べる、プラセンタエキスたっぷりの強壮食である。
以前友人のホメオパスが出産した折りに胎盤料理を作りに出張して、その調理の様子を撮影しホメオパシー仲間のメーリングリストに投稿したところ全て削除されてしまった。
私は妻や友人を殺したり傷つけたりはしていないが人肉を食べた故にカニバリストということになるのかもしれない。だからといって胎盤食が公序良俗に反するとは思えないが。

マクロビオティック料理研究家で胎盤料理研究家でもある中島デコさんはバーベキューや刺身にすると美味しいと言っていたが、私は刺身はまだ経験していないので次の機会を楽しみにしている。


あるフランス人の著名な美食家が「食べている物を見れば、その人がどんな人かわかる」という意味のことを書いていたらしいが、私はどういう人ということになるのだろうか?


ゲテモノであろうと野草であろうと野生のパワーに満ちた食が元気回復ひいては自然回帰の鍵であることは間違いない。
日々命を太く元気にする食べ物を自然界からいただいて、もっと健康に、もっと自由になろうではないか。

Y.S

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